こんにちは!東大生ブロガーのこくれんです!
今回は第一回目の共通テスト本番で数ⅠA・ⅡBともに100点を取った僕が共通テスト数ⅠAで高得点を取る方法について解説していこうと思います。ここでの高得点とは、9割以上の点数を指します。
共通テストで高得点を目指す方は難関大学を志望している人が多いと思うので、そのような方を本記事の対象としています。
まず、共通テストの問題は二次試験に比べると平易なものが多いですが、100点を取ることは難しいというお話から入ります。その理由は、共通テストの数ⅠAは時間が厳しいからです。
高得点を目指そうと思うと、全ての問題を解くことが必須条件となります。共通テストは設問数も多く、簡単な問題でも注意不足で失点してしまうことはよくあります。
そのため、満点を取ろうと考えると少なくとも一回は見直しをする時間を取る必要があります。ただでさえ時間が厳しい共通テストで見直しを数回する必要があるというところが満点を取ることの難しさです。
実際に東大の同級生に聞いても90点以上取った人はたくさんいますが、ほぼ全員が満点、というわけではありません。
しかし、満点は難しくても以下の方法をとれば高得点を取ることは難しくはありません。ただし、高得点を取っている人の多くは満点を取れるポテンシャルを持っているので、100点をとるつもりで勉強していきましょう。
共通テスト本番での戦略編と、共通テストに向けた勉強の方法編の二つのパートに分けて記載しています。
Part1.戦略編
基本戦略
まず、数学ⅠAは70分の試験時間が与えられています。この時間に対して、大問が4つあります。大問1、2が30点で大問3~5が20点となっています。
時間の割り振りは配点に比例して分けておいて良いと思いますが、かけていい最長の時間を決めておくことをお勧めします。つまり、何分経ったら次の大問にすすむ、という目安をあらかじめ決めておく、ということです。
さらにこの際、見直しの時間が少しは確保できるようにしておくことが大事です。後述する通り、仮に全問解き終わらなかったとしても、最後の数分は見直しに費やすようにすべきです。なぜなら、難問を正解することより易問のミスを見つけることの方がすぐできるからです。悩みすぎる場合は飛ばしてしまいましょう。
また、試験直前の注意点としては、数Ⅰを間違えて解かないようにすることです。模試の時に間違えて解いてしまったという人もいるかもしれませんが、本番だと致命傷になり得ます。直前の10秒くらいは頭の中で「数ⅠA、数ⅠA」と狂ったように唱えておきましょう(笑)。もし仮に数Ⅰを解いていたことに途中で気づいても、数ⅠAとの共通問題もあるため、あまり慌てないようにしましょう。
図形を選ぶな!
先述の通り大問3、4、5は選択問題となっていて、この中から二つ選ぶこととなります。基本的には、確率、整数、図形の三つが出題されます。
このうち、整数は平易であるため、整数の一問に加えて図形と確率のどちらか一問を選ぶという人が多いと思います。
僕は図形と確率では常に確率を選ぶようにしていました。みなさんにも、確率が特別に苦手という場合を除いて確率を選択することをお勧めします。
確率を選んだ方が良い理由は主に二つあります。
1.特別な対策が必要ない
後述の勉強方法編とも重なるところがありますが、基本的に共通テストの数学は特殊な対策を必要としません。というのも、基本事項からの出題が多いため、二次試験対策の範囲内で十分対処可能だからです。
もちろん、確率問題についても共通テストでの出題は条件付き確率さえ押さえておけば十分と言えます。
一方、図形問題については、大学の二次試験で問われるような問題よりも、図形の性質や三角関数を用いた少し特殊な問題が出題されることが多く、その場での発想や、いわゆる図形的センスが必要とされます。
もちろん図形問題が二次試験で出題されることも多いのですが、演習量がそのまま点数に直結する単元ではないため、あまりお勧めはできません。
2.高得点が狙いやすい
確率の分野は図形分野と比較して高得点が取りやすいということもあります。
図形分野は基本問題を得点することである程度の点数の安定は見込めます。しかし、先述の通り応用的な問題では発想が必要とされることがあり、高得点の安定は見込めません。
一方、確率分野はパターンを把握することで、解けない問題はほとんどなくなるため、高得点が取りやすいと言えます。ただし、注意すべき点は計算ミスです。計算ミスにより雪崩式に失点してしまう危険性があります。
その計算ミスを防ぐための手段は次の項で説明しているため、計算ミスさえ防ぐことができたら強力な得点源となるでしょう。
見直しの方法
高得点を狙う層の、共通テスト数学での一番の失点源は計算ミスです。この計算ミスを防ぐために僕がやっていたことを紹介します。
1.即座に検算
まずは、一つの問題を解くたびにその都度軽く検算をしていくということです。これについてはセンター試験における実際の問題を引用して解説します。
[1]aを定数とする。
(1) 直線l:y=(a2-2a-8)x+aの傾きが負となるのは,aの値の範囲が
アイ<a<ウ
のときである。
令和2年度センター試験本試験数学Ⅰ・数学A 第1問
この問題の正解は-2<a<4となります。この答えが出た時点で、まず確認するのは回答欄に適しているかです。-2がアイに入り、4がウに入るため、回答欄にはあっています。
次に確認するのは適当な数字を代入してみることです。今回ならば-2<a<4の範囲で、計算しやすそうな0や1が適しているでしょう。また、範囲のギリギリである-2や4、範囲外の5なども検算の対象となります。条件内のもの、条件のギリギリの物、条件外のものの3パターンを代入してみて問題に沿うかを試してみましょう。時間がなくても条件内のもので最低一つは試しておくと良いと思います。ただし、代入した結果が正しくても必ず正解とは限りません。あくまで軽い確認のようなものだと思ってください。
この、答えが出た後に代入して確認という作業を繰り返すことで、初歩的な計算ミスを防ぐことができる確率が上がります。
2.大問ごとにマークの確認
一つの大問を解き終わるたびにマークがずれていないか確認しましょう。ここでも全てのマークを確認するのではなく、最後にマークを塗ったところがあっているかをみます。
例えば、令和二年度の大問1では最後の設問がホを塗ることになっているため、ひとつずらしてへで終わっていないかを確認する、ということです。
これでマークのずれという最も避けたいミスをなくすことができます。
3.解き直す
時間内に最後の問題まで進むことができたら、最後は一度やった問題を解き直してミスがないか探します。
解いている途中にあまり自信がなかった問題や、計算のプロセスが多くて計算ミスをしやすそうだという問題は、あらかじめ印をつけておきましょう。その印がついた問題から解き直します。
この解き直す作業をする際に気をつけることはできるだけ別の方法を使って解き直すということです。例えば、確率の問題であれば、そのまま直接確率を求めにいく方法と、余事象を使って確率を求める方法などがあります。本質的にはやっていることは同じなのですが、計算ミスをしている場合に、同じ計算式で検算をしても、もう一度同じミスをする確率は高いです。色々な方法で解いて答えが一致していたらよりその答えに自信が持てるようにもなるため、一回目に解いた方法と別のやり方で解くようにしましょう。
印をつけた問題の解き直しが全て終わったら他のところの解き直しを始めます。雪崩式にミスをする可能性の高い確率分野はミスの発見もしやすいため先に見直しをすることをお勧めします。
4.終了間際
試験時間終了の数分前には解き直しも終わらせるようにしましょう。仮に解き終わっていなかったり、解き直しが途中であったりしても、一旦手を止めます。
ここで確認することはマークミスがないかです。問題冊子にメモしてある数字と回答冊子のマークが一致しているかを確認します。消して書き直す時間も考慮すると早めにこの段階に進めた方が良いと思います。時間に余裕がなければ氏名などの確認は後でできるためここではしなくても良いです。
試験終了直後は多くの人が不安に駆られます。次の試験に響かせないためにもマークミスだけはしていないという確信を持って試験を終えることができるようにしましょう。
また、共通テストでは、試験終了後にマークミスを確認する時間が与えられます。しかし、このときに訂正できるのは解答欄以外、すなわち氏名や受験番号等のみです。したがって、解答欄のマークミスはしっかり気付けるようにしておきましょう。このタイミングで解答欄のマークミスに気がつくと精神的なダメージが大きいです…
Part2.勉強方法編
このパートでは共通テスト対策に向けた勉強の方法について紹介します。12月以降の直前期と、それ以前とでやるべき勉強を分けています。
12月までにやること
まず、12月に入るまでは共通テストについて特段意識する必要はないです。なぜなら、共通テスト対策は、二次試験対策の範囲で十分カバーできるからです。マーク式であってもやることは二次試験の記述問題と変わらないことがほとんでなので幅広い問題に触れて解けるようにしておきましょう。この際に別解を意識して勉強することで、共通テストで見直しをする力が養われていきます。
ただし、12月に入るまでにマーク模試を受ける機会は何度かあると思うので、その都度復習をしたり先述のミスを減らす方法を取り入れたりして少しずつ共通テストに慣れていくようにしましょう。
また、データの分析の範囲については二次試験で問われないことが多いため、マーク模試のたびに復習しておく必要があります。
直前期からは本番型の演習を
直前期からは勉強時間における二次試験対策の割合を少し減らして共通テスト対策の時間を増やすようにしましょう。ただし、12月までの模試で90~100点を安定してとれている場合は直前期でも特別な対策は必要ないと思います。
具体的な対策としては、市販の共通テスト問題集を使ったり模試の復習をするなどして、共通テスト本番形式の演習を増やしましょう。
この際に意識することは点数よりも試験中の流れが固定できているかです。どの順番で問題を解くか、解き直しに入るタイミング、最後の見直しにかける時間などの最終確認をします。難しかったり簡単だったりしたときはどうするかなども実際に演習してみて肌で感じてみましょう。
本番型の演習をある程度積んで安定することができたら本番も特に焦ることなく終えることができると思います。
まとめ
今回は共通テストの数ⅠAにおいて僕が実際に100点を取った勉強法や基本戦略についてまとめました。本番では少しのコンディションの違いでミスが発生する可能性もあるため毎回100点を取るということは難しいかと思いますが、同じルーティーンでテストに臨むことができれば緊張することなく高得点が狙えると思います。
まだ共通テストまで時間があるという方は、まずは二次試験の対策から始めて数学の力を伸ばしていきましょう。
みなさんが本番で良い結果が出せることを祈っております。
最後まで読んでいただきありがとうございます。